戦術用語 2026-09-14
野球の戦術用語一覧|大学野球の勝ち点制・タイブレークも解説
「送りバント」「ヒットエンドラン」といったプレー用語はなんとなくわかっても、大学野球の実況や解説で出てくる「勝ち点」「入れ替え戦」「タイブレーク」「継続打順」といった言葉になると、意味があやふやなまま試合を見ている方は少なくありません。この記事では、まず野球全般の基本的な戦術用語を攻撃・守備・投手起用の場面別に整理したうえで、大学野球ならではの制度用語もあわせて解説します。新入部員が練習や試合についていくための予習にも、観戦時の理解を深める用語集としても使える内容です。
攻撃の戦術用語
まずは打者・走者が絡む攻撃側の基本用語です。
- 送りバント:打者がアウトになることを前提に、走者を次の塁へ進めるために行うバント。1点が欲しい場面や序盤の先制点作りで使われます。
- スクイズ:3塁に走者がいる場面でバントを仕掛け、そのまま本塁へ生還させる戦術。相手の守備陣形が前進している場合はバスタースクイズ(バントの構えから強打に切り替える)が使われることもあります。
- ヒットエンドラン:投球と同時に走者がスタートを切り、打者は投球の球種やコースに関わらずバットに当てにいく戦術。走者が盗塁死するリスクを減らしつつ進塁を狙います。
- ランエンドヒット:走者はヒットエンドランと同様にスタートを切りますが、打者は投球を見てから打つか見送るかを判断できる点が異なります。
- タッチアップ:走者がフライの捕球を確認してから次の塁を狙う進塁方法。犠牲フライもこの一種です。
- 待球(まちだま):打者があえて甘い球を待ち、際どい球には手を出さない打撃姿勢。四球(フォアボール)を選んで出塁率を高める狙いがあります。
守備・投手起用の戦術用語
続いて、守備側・ベンチの采配に関わる用語です。
- 継投:先発投手から救援投手へ交代させながら試合を進める起用法。大学野球では週末2連戦・3連戦が続くため、複数投手をどう配分するかがリーグ戦全体の勝敗に直結します。
- ワンポイントリリーフ:特定の打者1人だけを想定して登板する短いリリーフ起用。左打者対策として左投手を送るケースが典型です。
- 敬遠(申告敬遠):打者との勝負を避け、意図的に四球を与える作戦。日本の大学野球でも、捕手が立ったまま投球する従来型に加え、投球なしで四球が成立する申告敬遠が採用される大会があります。
- 牽制(けんせい):投手や捕手が走者をアウトにする、または大きなリードを取らせないために塁へ送球するプレー。盗塁を狙う走者への対抗策です。
- 併殺(ゲッツー):1つの打球で2人の走者・打者をアウトにする守備プレー。ピンチの場面で流れを引き寄せる重要な守備戦術です。
- バックホーム:外野手が本塁に直接送球し、生還を狙う走者をアウトにしようとするプレー。
大学野球ならではの制度用語
ここからは、一般的な野球用語集にはあまり載っていない、大学野球の実況・解説で頻出する制度用語を整理します。プロ野球のペナントレースとは異なるルールが多く、仕組みを知らないまま順位表を見ると誤解しやすいポイントでもあります。
勝ち点制
東京六大学野球連盟・東都大学野球連盟のリーグ戦は、勝った試合数ではなく「勝ち点」で順位が決まります。同じ相手とのカードは、どちらかが先に2勝するまで続けられ、先に2勝したチームに勝ち点1が与えられる仕組みです。1つのカードで3連勝しても2勝1敗で勝ち点を取っても、記録上の勝ち点はどちらも同じ「1」になります。そのため、勝率だけを見て強さを判断すると、実際の順位表の並びと食い違うことがあります。仕組みをより詳しく知りたい場合は、大学野球リーグの仕組み解説記事もあわせて参考にしてください。
入れ替え戦
東都大学野球連盟は1部から4部までの部制度を採用しており、シーズン終了後に1部と2部、2部と3部、3部と4部の間でそれぞれ入れ替え戦が行われます。上位の部の最下位校と、下位の部の優勝校が対戦し、勝った側が次のシーズンの上位の部に所属する仕組みです。リーグ戦で好成績を残しても、入れ替え戦の結果次第では昇格に至らない場合があるため、「勝率が高い=強い」とは単純に言い切れない緊張感があります。東都1部の直近の日程・入れ替え戦の時期は東都大学野球1部 日程・結果で確認できます。なお、6校の総当たり戦のみで構成される東京六大学野球連盟には部制度・入れ替え戦はありません。
タイブレーク・継続打順
タイブレークは、延長戦が長引くのを防ぐために、走者をあらかじめ塁に置いた状態で攻撃を始めるルールです。東都大学野球連盟は2019年秋季リーグ戦からタイブレーク制度を導入しており、9回を終えて同点の場合、延長10回から無死一・二塁の状態で決着がつくまで行われます。ここで使われる「継続打順」とは、タイブレーク開始時点の打順をそのまま引き継いで攻撃を再開する方式のことです。
一方、東京六大学野球連盟の春季・秋季リーグ戦ではタイブレークを採用しておらず、延長12回で決着がつかない場合は引き分け再試合となります(神宮球場でナイター開催のプロ野球公式戦が控えている日程では、9回までで引き分けとなる場合があります)。1・2年生を対象とした新人戦では、無死一・二塁のタイブレークが採用されているなど、同じ連盟の中でも大会によって扱いが分かれる点は覚えておくと混乱しにくいポイントです。
ビデオ判定・DH制(2025〜2026年の改革)
東京六大学野球連盟は、創設100周年にあたる2025年春季リーグからビデオ判定の仕組みを導入しました。微妙な判定が出た場面で、審判団が映像を確認したうえで最終判断を下す運用です。さらに2026年からはDH(指名打者)制も導入され、投手が打席に立たずに専門の打者を起用できるようになっています。長い歴史を持つリーグでもルールは年ごとに更新されるため、シーズンごとに最新の運用を確認しておくと、実況・解説の内容が理解しやすくなります。
用語を実際の試合で確認する
用語の意味を覚えたら、実際の順位表・日程で使われ方を確認するのが理解を定着させる近道です。ベースボールマニアの東京六大学野球 順位表では「勝ち点」の欄がどう順位に反映されているかを、東都大学野球1部 順位表では部内の勝ち点争いと入れ替え戦圏内のボーダーラインを、それぞれ確認できます。用語を知ったうえで実際のデータを見ると、順位表の見え方が変わってきます。
まとめ
野球の戦術用語は、送りバントやヒットエンドランといった攻撃側の用語、継投や牽制といった守備・投手起用側の用語に大きく分けられます。加えて大学野球を観戦・応援するうえでは、勝ち点制・入れ替え戦・タイブレーク・継続打順といった、大学野球特有の制度用語を知っておくと、実況や解説の内容がぐっと理解しやすくなります。2025年のビデオ判定、2026年のDH制導入のように、伝統あるリーグでもルールは変化し続けています。用語を押さえたら、ベースボールマニアのトップページから気になるリーグの最新順位表・日程をチェックしてみてください。
出典
この部活・競技を応援したい方へ
協賛・応援はこちらから。
取材してほしい部活を募集中
あなたの部活・チームを取材してほしい方はこちらから。
オフシーズン・引退後に、長期インターンという選択
部活で培った力を実務で試す。16タイプ診断(30秒)で合う企業がわかります。